民族誌映画にみる文化への視点-台湾、日本、ノルウェー、エチオピアの作品より

受け継ぐ人々

受け継ぐ人々 Firekeepers
57 分|2007 年|Rossella Ragazzi 監督 
サーミ語、ノルウェー語、英語(日本語字幕)

上映:《1日目》11月12日[土]14:45 - 15:45

若いサーミ先住民であるラウラとサラはサーミの伝統的な歌唱法ヨイクの伝統の継承と革新にとりくんでいる。ヨイクは長い間、シャーマニックな実践として位置づけられ、キリスト教の教会からは、‟邪悪な表現”というレッテルをはられてきた。また、二人の先祖たちは、ノルウェー政府による先住民文化の抑圧や同化政策のなかで苦しんできた。
本作では二人が率いるロックバンドAdjágasの活動を追いかけ、自らのコミュニティとの対話を大切にしつつも、グローバルな世界や音楽産業とのつながりのなかで、ヨイクの継承と革新をめざず主人公たちの葛藤を描き出す。


ロッセッラ・ラガツィ Rossella Ragazzi 監督

イタリア出身。ノルウェー、トロムソ大学博物館准教授。トロムソ大学やベルリン自由大学等で映像人類学、民族誌映画制作の教鞭をとる。研究関心はメディアと人類学、パフォーマンス、移民、こども、マイノリティ等、多岐にわたる。近著に"Walking on Uneven Paths: The Transcultural Experience of Children entering Europe in the Years 2000". Peter Lang Publisher, Berne 2009. 映画にPlaying a Lighthouse 2016 Walking on Uneven Paths (2005)At Home in the World (2003) La Mémoire Dure (2000)がある。